お店の夏季休暇の期間、今年は休むことなくコンクールに参加しておりました。9月2日に山口を発ち、9月6日のコンクール終了まで朝は6時にホテルを出て、夜中日付の変わるころにホテルに戻り支給された弁当を食べる(1日1食)生活を送っていました。久しぶりに東京時代の仕事時間で懐かしい気にさえなりました(あのころはさらに長い労働時間でしたが・・・職人ですから労働時間ではなく修行時間が正しいですかね)。
結果、次のステージには進めませんでしたが、プロの審査員が選ぶ味覚・プレゼン審査では1位をいただき「審査員特別賞」をいただきました。ありがたいことです。
一般試食では急遽ショーケースの場所が変わり、何とも分かりづらい場所で知り合いにでさえどこにあるかわからなかったといわれる始末、16名のジェラートの中では断トツで食べてもらえた数が少なかったことでしょう。これだけが唯一残念でしたね。まあ、誰かがその場所でやらなければいけなかったわけですから、今回は私たちがそういう運命だったのでしょう。
あまり大きな声では言えませんが、今回の決勝に残った参加者の中で唯一私たちだけがジェラートの機械を持っていないのです。私たちが持っているのは卓上のアイスクリームマシンのみ。
味は機械ですべて決まらないと言い聞かせながらも、やっぱりいい機械で作るジェラートは良い状態でした(笑)。
下の写真(手前白っぽいものが私たちのジェラート、奥の赤いものはマルガージェラートさん)
コンクールの一番の醍醐味は、実は順位や勝敗ではなく、日頃以上に使用する素材に向き合うことができる点や、普段なかなか出合えない全国、世界の前を向いて進んでいる方々に出会えることです。
今回私たちが作ったジェラートははっきり言ってコンクール向きではありません。味の組み合わせやインパクトが繊細すぎますし、屋外ではなく屋内で向き合って頂きたいそんな味です。
ただ、間違いなく素材と真剣に向き合い、ケーキでもなく、ドリンクでもなく、アイスクリームでもなく、ジェラートだからこそ表現できる味の世界観がそこにはあります。
審査員の方はきっとその点を評価して頂いたのだと思います。
一般の方でも多くの方が限られたチケットを使用してリピーターとしてきてくださいました。本当にありがとうございました。
コンクールで次のステージに進んだ方々は、やはり味のしっかりしたバランス取れているジェラートでした。私のジェラートに対する考え方とは違いますが今の「求められる味」なのだと思います。是非アジアの代表として存分に力を発揮して頂きたいですね。
今回の大会は賞の上位を専門のジェラティエーレの方々よりもパティシエが占める割合が高かったようです。ジェラティエーレの方々は色んな思いがあることでしょう。
私個人の意見としては、ジェラートの質はジェラティエーレの方々の方が上だったと思います。しかし「作品」としての完成度はやはり上位のパティシエの方々は素晴らしかった。
ソースや食感のアクセントに使用するパーツはやはり質が違う、その差が完成度の差になったのでしょう。
あとは、コンクールはコンクールということです。美味しいだけでは上位になれないですよね(深くは書きませんが)。
大会の主催者の皆さんや多くの方々の支えがあって実現した大会だと思います。私たちはしっかり楽しめました。ありがとうございました。
1つだけ出場選手側からのリクエストがあるとするならば、これだけ一般、選手、審査員の参加型投票をうたうのであれば、やはり審査の透明性が欲しいですね。
そうすればもっともっと得るものがあるはずです。最後になりましたが、同じ大会に出場した選手の皆さん、お世話になりました!
どのジェラートも本当に美味しかったです。構成やジェラートの話からくだらない話まで(笑)またいろいろと教えてください!
シンチェリータさん(勝手に名前出します。)、素材に向き合う繊細な感覚やジェラートならではの世界観に存在したのはきっと私たち2チームだけでした。今一番食べたいジェラートです!
VITOさん、サムライジェラートさん、近いうちに会いましょう!きっと何かが起こりそうですよね。
赤松さん、柴野さん、勉強になりました!近くに行ったら必ず行きます!
書ききれないですが、本当にどの皆さんも素敵な方ばかりでした。この経験、出会いを先につなげましょう!そしてそれぞれのお店を応援して頂いているお客さまがもっと笑顔になれるように頑張りましょう!!
0 件のコメント:
コメントを投稿